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2005年 11月 10日
きのう、タイヤ交換の間、ガソリンスタンドの中で待っていると、つるつる頭に、ベレー帽を被ったタクシーの運転手さんが入ってこられ、「ちょっと、電話番号、調べてくんないかい。」と、困った様子で話されました。
ここから随分と離れた所から、お婆さんを乗せたのだけれど、「ここまでの住所は言えたんだわ。したっけ、あと、どこだか、わかんなくなった、って言うしょや。やっと、息子の名前だけ、言えたんだわ。この人、分かるかい?」と、スタンドの人に、メモを見せました。 「ああ、この人なら、どこどこの人だわ。今、かけてやる。」 ガソリンスタンドは、なんと、頼りになる所でしょう。もし、大災害が起きたら、ガソリンスタンドは、サポートセンターになるのだそうですね。そんな事の起らない事を、祈るばかりですが、コンビニと、ガソリンスタンドは、私たちの命を守る、重要な拠点になっているのかも知れません。 つるつる頭の運転手さんは、「おれ、もう、ここから動かないからさ、待たしてもらっていいかい。」と、言って車に戻って行きました。 明るい部屋の中から、暗い外の様子は分かりませんでしたが、私のタイヤ交換が終わって、外に出ると、何人かの人がタクシーを、取り囲んでいましたから、あれが、お婆さんのご家族なのでしょう。ずいぶんと、驚かれたことでしょう。 お婆さんの乗った所は、ここから、遠い所です。料金も、ずいぶんと、高かったのではないでしょうか。お婆さん、叱られなかったでしょうか。誇りの傷つけられるような事を、言われたりしなかったでしょうか。 つるつる頭の運転手さんにも、このお婆さんにとっても、ガソリンスタンドの灯りは北極星のように、輝いて見えたことでしょう。 このスタンドで働いておられる、親切な方たちに、感謝いたします。タイヤの空気圧も調べてくれ、冬用のワイパーに取替えてくれ、「うちは、ホーマックと、そんなに、値段、変わンないから、安心して。」と言われ、6千15円支払いました。 出費も気にならないほど、暖かいものを感じて、今年の冬の安全運転を、心に誓い、寒い外に出ました。月が、出てました。
by a-yanappa
| 2005-11-10 01:42
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